美容師になっても、すぐにお客様のカットをできるわけではありません。多くの美容室ではアシスタント期間が3年ほどあり、1年目は雑務やスタイリストのヘルプがほとんど。加えて毎日スキルを磨くための練習をすることが求められます。
そんな美容師1年目の仕事内容についてご紹介します。
*美容院の営業時間が9時〜19時の場合
・07:30〜08:00 出勤
カットやカラーの練習、前日に習ったことの復習、店内の清掃、開店準備
・09:00 開店
朝礼、予約の確認、お客様のご案内、電話応対、シャンプー、スタイリストのヘルプ
・13:00 休憩
土日など忙しい時は休憩が取れなかったり不規則になることも
・19:00 閉店
片付け、レジ締め、店内の清掃、翌日の準備、カットやカラーの練習(先輩スタイリストが指導してくれることも)
・21:00 退勤
練習時間が長くなればもっと遅くなる可能性もある
美容師1年目の仕事内容とスケジュールはこのような流れであることが多いでしょう。早めに出勤して練習をし、夜も遅くまで残って練習をするのでどうしても拘束時間が長くなってしまうようです。
美容師1年目でまず行うことはシャンプーです。シャンプーの技術は美容師の基本。先輩スタイリストに合格をもらえるようにひたすら練習あるのみです。
1年目だと一人でできることがまだ少ないので、お客様の施術中はスタイリストのヘルプを行います。パーマで使用するロッドを手渡したりカラー剤の塗布を手伝ったりと、アシスタント業務を通してカットやカラーの技術を学ぶことにつながります。またスタイリストの接客やお客様とのコミュニケーション方法も参考になるでしょう。
美容師になったとしても最初は雑務が中心の仕事内容となるでしょう。カットの後の床掃きやタオルの洗濯や補充、トイレ掃除など細かな業務が多いのが特徴です。やりがいを感じられない仕事内容に感じますが、美容室を清潔で美しい状態をキープするためには欠かせないことといえます。衛生面の管理も徹底することが美容師には求められるでしょう。
美容師1年目はとにかく練習をすることが肝心です。営業時間中は練習をすることは難しいので、開店前や閉店後などに時間を見つけて取り組む必要があります。カットやカラーなどの技術はそう簡単に習得できるものではないので、日々の努力が大切です。
1年目は勤務時間に加えて練習時間を確保しなくてはいけないため、必然的に拘束時間が長くなります。誰よりも早く来て誰よりも遅く帰る、というのはアシスタントなら経験することですが、毎日このような生活をすることは肉体的にも精神的にも疲労が蓄積します。
睡眠時間が削られて不規則な生活になったり、友達や家族と過ごす時間がなくなるなどの影響が出てきてしまうかもしれません。
美容師のアシスタント期間は給料が低いといわれています。仕事内容や拘束時間を考えると見合っていないと感じる人も多いようです。
ただスタイリストのテストに受かってデビューすると、自分を指名してくれるお客様がつくようになります。歩合給を取り入れている美容室であれば、頑張れば頑張った分の評価をしてもらえるため、給料も上がっていくでしょう。
1年目の段階ではまだ自信を持ってできることは少ないかもしれません。しかしコツコツと努力をしたり練習を重ねることによって、できることがどんどん増えていきます。はじめはぎこちなかったシャンプーも、何度もやっていくうちに手際よく行えるようになったり、お客様から「ありがとう、気持ちよかった」と言われた時は非常にやりがいを感じる瞬間でしょう。
アシスタント期間は美容師らしいことができなかったり、やりたいことを任せてもらえないなどのもどかしさを感じる場面も多くあります。早くスタイリストになりたいのに技術が向上しないことに悩むこともあるでしょう。ですがどのアシスタントも「お客様の髪を切りたい」「一人前の美容師になりたい」といった目標があるはずです。その目標は具体的であればあるほど、大変なアシスタント期間を乗り越える糧となるでしょう。
またいずれは「自分のお店を持ちたい」などの大きな夢があると、より一層頑張ることができ、その気持ちがあることがやりがいにつながります。
美容師1年目は苦労することも多いですが、一人前のスタイリストになるためには必要不可欠な期間といえます。指名をバンバンもらって憧れのカリスマ美容師と崇められる人だって、アシスタントとしての下積みを経験しているもの。あせらず自分のペースで日々努力することが大切です。