フェイシャルエステでは、肌のシワやたるみの改善を目的とした、美肌を目指す施術を行います。そんなフェイシャルエステサロンで働くためには、どんなスキルが必要なのでしょうか?
今回は、フェイシャルエステティシャンの仕事内容や必要なスキルについて解説します。
INDEX
フェイシャルエステとは、主に顔から首までの肌のケアを行う施術を指します。お客様の「毛穴が気になる」「シワが増えてきた」などの肌の悩みに対して、効果的なアプローチを行うのがフェイシャルエステティシャンの仕事です。
施術は、フェイシャルエステティシャンの手技や専用のマシンを使用して行います。種類によって施術のやり方も異なるため、「この施術はどのような効果が期待できるか」という部分を正しく把握しておく必要があるでしょう。
また、フェイシャルエステサロンでは、スキンケア用品の販売を行なっている場合もあります。お客様の肌の状態や生活習慣に合った、適切な商品の提案とアドバイスを行う必要があるため、事前のカウンセリングと施術後のアフターカウンセリングが大切です。
フェイシャルエステの施術では、まず肌をきれいな状態にするために、クレンジングと洗顔をして、皮脂や毛穴の汚れを取り除く必要があります。そのあと、カウンセリングで選んだコースやメニューの施術をして美しい肌に仕上げていきます。
フェイシャルエステでは、施術前と施術後にカウンセリングを行います。施術前のカウンセリングは、お客様の肌の悩みや肌質などを丁寧に聞き出し、どのような施術が適しているかを判断します。お客様の要望もしっかりヒアリングすることが大切です。
施術後は、アフターカウンセリングとも呼ばれ、肌の状態や施術前との変化をチェックします。さらに、ホームケアのアドバイスやスキンケアの提案なども行います。
お客様をお見送りしたら、使用したタオルやシーツの取り替えや掃除をします。予約がない時は、事務作業やSNSの更新、備品管理や在庫管理など、施術以外の業務を効率よく進める必要があるでしょう。
フェイシャルエステでは、美肌を目指した様々な施術があります。
・毛穴クレンジング
肌を温めて毛穴の開きをよくした状態でクレンジングを行う施術。
・ハンドトリートメント
アロマオイルや美容液を使用して手技で行う施術。血行を促進してむくみやたるみの改善の効果が期待できる。
・イオン導入
肌に微弱な電気を流して、美容有効成分を浸透させる施術。ビタミンCやトラネキサム酸など、肌悩みに合った成分を選ぶことができる。安全性が高く、痛みもほぼ感じない。
・超音波洗浄
超音波の振動によって、毛穴の汚れや皮脂を浮かせて取り除く施術。毛穴ケアに加え、肌の新陳代謝を上げたり血流を促したりする効果が期待できる。
・EMS
微弱電流で筋肉を刺激する施術。筋肉にアプローチするため、リフトアップや脂肪燃焼の効果が期待できる。
「一般社団法人日本エステティック協会」
・AJESTHE 認定エステティシャン
・AJESTHE認定上級エステティシャン
・AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー
「一般社団法人日本エステティック業協会」
・AEA認定エステティシャン
・AEA上級認定エステティシャン
・AEA認定インターナショナルエステティシャン
フェイシャルエステティシャンは、資格や経験がなくても働くことができます。未経験でも事前の研修でフェイシャルエステティシャンに必要なことを教えてもらえるため、未経験でも安心して働ける環境が整っています。
ただ、エステティシャンの民間の資格はあるため、キャリアアップをしたい人や自分の技術を証明したい人は、取得を目指すのもよいでしょう。
・コミュニケーション能力
・技術力
・美容やスキンケアの知識
・提案力
・言語化能力
・傾聴力
・カウンセリング力
お客様と信頼関係を築くためには、コミュニケーション能力が求められます。また、お客様の抱えている悩みや問題点をヒアリングし、改善するための適切な施術を提案するためには、カウンセリング力が必須です。
様々なアプローチを行なったりプロとしてのアドバイスをしたりする上で、美容やスキンケアの知識も求められるため、常に学び続ける姿勢も大切になります。
美容業界で活躍するためには、美容への興味がないことには働けません。ただ施術を行えばいいのではなく、「美しくなった先にどんなことを実現したいのか」「きれいになってどんな姿になりたいのか」など、お客様の描く理想や未来をイメージすることができないと、適切なアプローチはできません。
美容への興味や理解がある人は、お客様の気持ちを汲み取ることができるため、フェイシャルエステティシャンに向いているでしょう。
フェイシャルエステティシャンは経験を積んでスキルを磨く必要があるため、向上心がある人は活躍の幅も広がるでしょう。
常に目標や夢を持っていて、そのために行動や努力ができる人は、フェイシャルエステティシャンの仕事に向いています。
フェイシャルエステティシャンは一方的に話すのではなく、まずはお客様の話をよく聞くことが大切です。施術をする前に、肌の悩み、生活習慣、肌質、理想の姿など、コミュニケーションをとってお客様を知ることから始めなくてはいけません。
そのため聞き上手な人は、フェイシャルエステティシャンの適性があるでしょう。
フェイシャルエステティシャンになるためには、美容に関する知識や技術の勉強をしなくてはいけません。どのサロンでも事前に研修を受けることができますが、働き始めてからも新しい美容機器の導入をすることがあれば、その使い方や知識を学ぶ必要があるため、常に覚えることがたくさんあります。
そのほかのサロンワークでも覚えることが多岐にわたるため、慣れるまでは大変だと感じることが多いでしょう。
施術中は常に立ったままの状態になるため、体力的な負担を感じやすい仕事です。フェイシャルエステでは、力が必要になる施術はないものの、1〜2時間近く施術を行うのは、体力がないことにはできません。
自分の健康管理や運動などをして、体力をつけるための努力が必要です。
フェイシャルエステティシャンは、お客様のお手本のような存在でなくてはいけません。なぜなら、美肌になるための施術をしていても、エステティシャンの肌が荒れていたら説得力がないため、お客様は不安な気持ちになってしまうからです。
フェイシャルエステティシャンの仕事は不規則で過酷な一面もある中で、自分の肌のケアも怠らないようにするのは、大変さを感じる部分かもしれません。
お客様と真摯に向き合って対応していても、クレームが発生することがあります。フェイシャルエステサロンでよくあるクレームは、「施術で思ったような変化がなかった」「料金が高い」「肌が荒れた」「押し売りされた」などが多いでしょう。
お客様を不快にさせてしまった場合は、誠心誠意お詫びをしなくてはいけませんが、理不尽なクレームを受けることもあります。そのような場合でも丁寧に対応する必要があるため、精神的にストレスがかかるでしょう。
フェイシャルエステティシャンの仕事は大変な面も多いですが、その分やりがいもたくさんあります。お客様の肌の悩みが改善されて喜ぶ姿を見ることができたり、「ありがとう」と感謝されたりすると、「フェイシャルエステティシャンをやっていてよかった」と感じるでしょう。
また、フェイシャルエステティシャンで培った技術を活かして、独立することも可能です。自分のサロンを持って理想の働き方ができる点も、やりがいを感じる部分ではないでしょうか。
フェイシャルエステティシャンの経験を積んだら、店長やマネージャーを目指すことができます。店長やマネージャーになると、店舗運営やスタッフの育成などの業務を担当するため、責任ある仕事が増えるでしょう。
独立して自分のサロンを持つことを目標にする人も多いでしょう。独立するためには経験と知識がないと難しいですが、ある程度自分の顧客がいれば、開業することが可能です。
また、独立開業支援を行なっているところもあるため、将来的に独立を考えている人は、バックアップ体制が整っているサロンを選びましょう。
フリーランスになると働き方の自由度が高くなるため、自分の理想を実現しやすくなります。業務委託契約をして施術がある時だけ働くようにすれば、子育て中のママも活躍できます。また、訪問エステのようなお客様のもとに出向いて施術を行う働き方も可能です。
ライフスタイルに合わせた働き方がしたい人は、フリーランスになる道も選択肢に入れて考えてみましょう。
フェイシャルエステは顔の施術が中心になるため、肌の変化を実感しやすく、やりがいを感じることができる仕事です。手に職がつくのも魅力の一つでしょう。
エステティシャンのジャンル選びに迷っている人は、フェイシャルエステティシャンを目指してみてはいかがでしょうか?