美容部員は、百貨店のコスメ売り場やドラッグストア、ショッピングモールの化粧品売り場などで、化粧品の販売をするお仕事です。化粧水や美容液などのスキンケア用品や、ファンデーションや下地などのベースメイク用品、マスカラやアイシャドウなどのポイントメイク用品などを取り扱います。ブランドによってはヘアケア用品やボディケア用品、香水などを販売しているところもあります。
これらの商品の接客販売や、実際にお客様に使用感を試してもらうためにタッチアップを行うのが美容部員の仕事です。美容部員は「ビューティーアドバイザー(BA)」とも呼ばれています。
美容部員の主な仕事内容は、接客です。お客様に商品説明をしたり、肌やメイクの悩みに応じた商品の提案をします。スキンケア用品であれば正しい使い方をレクチャーしたり、アイシャドウであればトレンドカラーや質感の説明をしたりと、商品によって適した接客を行います。
美容部員はお客様の話をよく聞きよく観察をして、化粧品選びのお手伝いやサポートをする役割があります。
商品の使用感や色を、実際にお客様の肌につけて試してもらうことをタッチアップといいます。特にファンデーションの色選びに迷われているお客様は、タッチアップを希望する人が多いでしょう。
タッチアップは直接肌に触れるため、お客様とのコミュニケーションをしっかりとりながら、丁寧に行います。
商品のお会計や、プレゼントを希望されるお客様にはラッピングを行います。その際に購入する商品に間違いがないかどうか、品番や色の確認をしてもらいます。
百貨店の場合はお会計は別の場所で行うことも多く、お客様をお待たせしないように速やかに行いつつも、ミスのないように気をつけなくてはいけません。
商品を効果的に見せるためにも陳列やディスプレイにこだわる必要があります。特に新商品が発売された時は店頭の目立つ場所に設置して、POPや専用の什器を利用してレイアウトを考えます。
普段からメイクが好きで美容に興味がある人は、美容部員に向いています。たくさんの化粧品に囲まれて働ける環境はモチベーションが上がり、また美意識が高い人の方が接客の説得力も増します。美容部員になってさらに美容の知識を深めることができるでしょう。
人と話すことが好きな人は、相手のことをよく知ろうと興味をもったり長所を見つけることが得意な人です。美容部員の接客は、お客様とのコミュニケーションが大切になるため、社交的な性格の人の方が向いています。
新しいことや話題のものを、すぐに試したくなる人はトレンドに敏感な証拠。美容部員は美容のトレンドを発信する立場でもあるので、流行に敏感な人に向いています。また美容に限らずファッションやカルチャーなど、幅広いジャンルに興味がある方が、美容部員として活かせることも多いでしょう。
美容部員になるためには、大手の化粧品メーカーの場合、大卒が採用の条件になることが多いです。もしくは美容専門学校に通って、美容の知識を身に付けた人は採用に有利になる場合もあるでしょう。
美容部員は未経験でも目指すことが可能です。その場合は入社して研修を受けることで、美容部員としてお客様の前に立つことができます。
また独学で勉強したりスクールに通う、もしくは通信講座で美容部員の知識を身につける、という方法もあります。
美容部員に資格は必須ではありませんが、美容部員に関する資格は存在します。美容師のように国家資格がないと働けないわけではないので、やる気があれば誰にでも挑戦できる仕事です。
ただ多くの美容部員は契約社員や派遣社員、アルバイトです。正社員として働ける人は少ないのが現状のため、キャリアアップを目指すためにも資格の取得を目指す人もいるようです。
資格はなくても働けますが、美容部員としてとっておくと有利になる資格はいくつかあります。ただ資格をとることですぐに給料が上がったり、キャリアアップできるということではありません。資格があるとより知識を深めたり技術が向上し、お客様への接客もうまくいくようになります。その結果売上が伸びて評価されることで、昇格や昇給のチャンスが訪れる、と考えておくと良いでしょう。
そんな美容部員におすすめの資格は、
があります。美容部員の仕事に役に立つ資格なので勉強して取得すると、自分にプラスになることが多いでしょう。すでに美容師免許を持っている人は、美容師以外にも美容部員を目指す際に有利になるため、活躍の場を広げることも可能です。
美容部員になりたい人にとって、まず気になるのは「どうしたらなれるのか?」という点だと思います。専門的な知識や技術が必要になる美容部員ですが、特別な経験や資格が必須ということではないため、そこまでハードルは高くありません。
ただやる気がないと続かない仕事でもあるため、「好き」を仕事にするなら、それなりの覚悟と気合いも必要です。ぜひ今後の仕事探しの参考にしてみてくださいね。