美容師は様々な働き方ができます。その中でも自分のペースで働ける「面貸し」という働き方を選択する人が増えてきています。
では「面貸し」とは一体どのような働き方をするのでしょうか?また「面貸し」のメリットとデメリットもご紹介します。
「面貸し」とは美容室の一部を借りて働くことを意味します。借りる時間や日数に応じてレンタル料を支払うか、売上の◯%を支払う形が一般的です。相場としては、時間制なら1時間1,500〜2,000円程度、成果報酬タイプであれば50〜60%とされていることが多いでしょう。
面貸しで働く美容師は、フリーランスの美容師、つまり個人事業主ということになります。正社員やパートのように雇われているわけではないので、勤務時間や日数は自分で決めることになるため、自由度が高く自分のペースで働けることが魅力です。
事前にオーナーとの契約で支払うべき利用料などを決めることになりますが、既存の店の一部を借りて働けるため、独立して開業するよりも集客が見込めたりリスクが抑えられることも面貸しの特徴といえるでしょう。
<メリット>
面貸しは自分で店を構えるよりも、経費などをおさえて独立することが可能です。通常独立して開業するとなると1,000万円近くの費用は必要とされますが、面貸しならその点は心配がいりません。開業資金をおさえたい人や店をもつ前のシミュレーションにもなるでしょう。
面貸しは自分のペースで働くことができるので、勤務時間や出勤日数などはすべて自分で管理することができます。雇われているとどうしてもその店の方針や働き方に従わなくてはいけませんが、面貸しは自分らしく働くことができるため、プライベートを充実させたり子育て中のママにも適している働き方です。
一方でサロン側にとっても面貸しはメリットがあります。スタッフが不足した状態や空いたスペースをそのままにしておくと、家賃や光熱費などの経費ばかりがかさんでしまいますが、そのスペースを面貸しとして有効活用すれば無駄が減ります。
また一から人材育成をする必要もないため、時間やコストの削減もでき効率よくサロン運営をすることにつながるでしょう。
<デメリット>
面貸しは自由に働けることが魅力ではありますが、収入の保証がないことがデメリットの一つ。正社員として働いていれば毎月決まった給料をもらえたり、有給や手当などを支給されます。ですが面貸しはフリーランスになるため、働いた分しか収入はありません。
安定した収入を得る保証がないということは、覚悟の上で働く必要があるでしょう。
面貸しはあくまでも施術するためのスペースを提供しているだけなので、お客様とのやりとりに関することはすべて自己責任で行うことが大前提です。万が一トラブルが発生しても、その対処は自分で行わなくてはいけません。
雇われている時よりも、一層責任感を持ってお客様の対応をすることが求められます。
面貸しの仕組みや働き方についてご紹介しました。面貸しは自分のペースで働きたい人や独立したい人に適した働き方ですが、人によって向き不向きがあったりリスクがあることも事実です。美容師としての自覚や責任感を持ち、それなりのスキルや経験を身につけてから挑戦することが望ましいでしょう。