エステティシャンならいつかは自分のサロンを開いて、個人事業主になって働きたいと考える人も多いと思います。ただ個人事業主とはどのような人のことを指し、また雇われて働く立場と比べてどんな利点があるのか気になりますよね。
今回はエステティシャンが個人事業主になるメリットとデメリットをご紹介します。
個人事業主とは、「会社を設立せず個人で事業を反復継続して行う人」のことを指します。税務署に開業届を提出すれば個人事業主と名乗ることができます。
個人事業主とよく似ているフリーランスは「働き方」を意味しており、個人事業主に限らず法人も含まれています。
<メリット>
エステティシャンが個人事業主になると、雇われて働いていた時に比べて自由度が高くなります。そのため自分の理想のサロンを作り上げることができたり、ライフスタイルに合わせた働き方も可能です。
サロンで雇われて働く立場では、基本的に固定給のため毎月収入は一定です。ですが個人事業主になると、頑張り次第では収入アップも期待できます。
結婚や出産を機にエステティシャンを辞めてしまう人が多いですが、個人事業主になると自分のペースで働くことができます。
子育てや家事をしながら働きたいママにとっては、働きやすいことが魅力です。また自宅でサロンを開業する場合、初期費用をおさえて開業できるのもメリットといえるでしょう。
<デメリット>
個人事業主であるということは、自由である分、全てのことを自分で行う必要があります。開業する際の準備や手続き、集客やお客様対応まで、一人で行うことが基本です。
スタッフを雇うとなると給与の支払いも発生するため、さらに責任をもってやらなければいけないことが増えます。開業するということはそれなりの覚悟と責任感が伴うことになるでしょう。
個人事業主は頑張ればその分が収入として反映されますが、集客に苦労したり売上が伸びないことも想定されます。そうすると思ったよりも稼げなかったり、雇われていた時よりも収入が減ってしまう場合も。軌道にのるまでは収入が不安定になる可能性もあると思っておいた方が良いでしょう。
個人事業主になると決めたら、「どこで開業するか?」ということを決めましょう。自宅、マンション、テナントなど開業できる場所は様々ありますが、場所によって初期費用やコストにかなりの差が生じます。
また月々の支払いや集客のしやすさなども考慮する必要があるので、まずは事業計画や経営理念を明確にして物件探しを進めていくようにしましょう。
冒頭でも述べたように、個人事業主になるためには開業届を提出する必要があります。そのためサロンを開業してから、1ヶ月以内に税務署に必要な書類を届け出なくてはいけません。
開業届は税務署の窓口か国税庁のホームページから入手することができる「個人事業の開業・廃業等届出書」と、本人確認書類が必要になります。開業届を提出すると、確定申告で最大65万円の控除が受けられる青色申告ができたり、屋号付きの銀行口座の開設が可能になります。開業する際にはこれらの手続きを忘れずに行うようにしましょう。
個人事業主になるなら国民年金と国民健康保険の加入をしなくてはいけません。これらは開業届の提出を行なった後に手続きを進めるようにしましょう。
エステティシャンにとって開業することは夢の一つと考える人も多いでしょう。個人事業主になると責任が伴うことは増えますが、自分の理想のサロンを作り上げることができます。
まずは入念な準備と経営理念を明確にし、個人事業主になるためのプランを考えましょう。