エステティシャンの仕事のメインはお客様への施術です。サロンによってフェイシャル、脱毛、痩身など施術内容は異なりますが、一人一人のお客様に合った施術を行います。
オールハンドで行う場合もあれば、マシンを使用して施術を行う場合もあるため、エステティシャンには高い技術力や専門的な知識が必要になります。
施術に入る前に、必ずカウンセリングを行います。お客様の悩みやコンプレックスを把握し、それらを解消して美しくなるためにはどのようなコースや施術が必要になるかを、慎重に決めなくてはいけません。
カウンセリングを通してお客様とコミュニケーションを取ることで、安心して施術を受けてもらうことにもつながります。
エステサロンでは化粧品の販売も行っています。サロンでの施術だけでなく、ホームケアにも力を入れてもらうことが美しさを維持するための秘訣になるため、お客様にお勧めをしています。
エステティシャンは化粧品の特徴や使うメリットを熟知し、お客様に合う物を選んでお勧めする必要があります。
施術で使用するタオルやシーツといったリネン類の管理も、エステティシャンの大切な仕事の一つです。常に衛生面に気を配り、洗濯や消毒をして清潔に保つ必要があります。
大切なお客様の個人情報やカルテの管理を行います。顧客管理は、お客様の名前や連絡先以外にも、施術内容や化粧品の購入履歴などの情報も含まれます。
エステティシャンは、お客様の施術以外では事務作業も行います。パソコンで顧客管理や商品・備品の発注を行うことも多いため、最低限のPCスキルは必要になります。
また顧客にDMの発送をしたり、電話対応やメールの返信、イベントの準備やその他の雑務も行います。
サロンによってはエステティシャンにノルマを課せられることもあります。コースの勧誘や化粧品の販売などをするように強制されると、エステティシャンはプレッシャーを感じてしまいます。
ただ最近はノルマがない場合も多く、働きやすいサロンが増えてきています。ノルマがあるとしても個人ではなく店舗ごとに決められているため、一人一人の負担は軽減されている傾向にあるようです。
お客様からクレームを受けることも多いエステティシャンは、その対応にストレスを感じてしまうようです。当然ながらお客様には丁寧な接客や施術をしなくてはいけませんが、それでもクレームを受けてしまうことがあります。
真面目に取り組んでいても、クレームを受けたり厳しい言葉を言われると、精神的に参ってしまうエステティシャンが多いでしょう。
エステティシャンは美容にまつわる知識や商品知識、施術で必要な技術やマシンの使用方法など、覚えることは多岐に渡ります。
入社前に研修を受けてこれらの知識を身につけますが、覚えることの多さに苦労してしまうようです。
華やかそうに見えるエスティシャンですが、現実は体力勝負の仕事です。施術では立ちっぱなしの状態で、なおかつ力を入れて施術を行うため、体力が消耗してしまいます。
施術以外でも、重いものを運んだりサロン内を動き回ったりと、サロンワークは肉体的な負担が多いため、体力がないと続けるのは難しいかもしれません。
立ち仕事のあるあるともいえる、足にまつわる悩み。エステティシャンは特に足への負担がかかる仕事のため、むくみや匂いが気になってしまう人が多いようです。
エステティシャンは健康的なライフスタイルを送っているイメージがありますが、実際は不規則な生活になりやすい職業です。
基本的にエステティシャンの勤務形態はシフト制が多いため、日によって勤務時間が異なります。また夜遅くまで営業しているサロンだと、家に帰るのは深夜近くになる場合もあるため、不規則な生活になったり食生活が乱れやすくなるでしょう。
エステティシャンはお客様を美しくする役割がありますが、自分自身も常に美意識を高く持って生活しなくてはいけません。体型維持や肌のケアは、エステティシャンとして怠ることなく自己管理する必要があります。
ストレスや疲れが溜まった時に甘いものを食べたり、帰宅が遅くなった時はメイクを落とさずに寝たくなる気持ちをぐっと堪えて、ストイックに管理しなくてはいけない部分に辛さを感じることもあるようです。
エステティシャンは女性が多い職場のため、アットホームで楽しい環境で働けるのが魅力です。一方で、女性同士のドロドロした人間関係や陰湿な嫌がらせに悩むエステティシャンがいるのも事実。
人間関係によるストレスは、仕事の意欲が低下したり体調面での不調をもたらすきっかけになります。そのような職場で働くエステティシャンは、仕事を楽しめずに「辞めたい」と思ってしまうようです。
エステティシャンの仕事の悩みは、まずは信頼できる人に相談するのが一番です。親身になってくれる相談相手がいるだけで悩みを解決できたり、良いアドバイスをしてくれるでしょう。
今の職場に不満があるなら、思いきって転職を考えるのも選択肢の一つです。労働環境や人間関係に悩みがある場合、すぐに改善を求めたり努力だけではどうにもならないこともあります。
今よりも良い待遇で働ける職場や、エステティシャンの経験を活かせる仕事に転職すると、心機一転新たな環境で仕事をスタートすることができるでしょう。
仕事をする以上、ストレスから逃れることはできませんが、ストレスを軽減させたり発散させることはできます。
例えば仕事で嫌なことがあった時やうまくいかなかった時、先輩に嫌なことを言われた時やお客様からクレームを受けた時など、ストレスの原因は様々。そのストレスは溜め込んでしまうとさらに悪循環を生んでしまうため、自分なりのリフレッシュ法を見つけてこまめに発散することが大切です。
エステティシャンとして働いていて、ネガティブな感情になった時は、一旦仕事を始めた時の気持ちを思い出してみましょう。初心にかえると、忘れかけていた当時の熱意や意気込みを思い出すことができ、再び仕事のモチベーションが向上するはずです。
エステティシャンはやりがいがある仕事ですが、「お客様を美しくする」という責任感やプレッシャーがあるため、大変なことや辛いこともあります。
ただ、それらを乗り越えた先にはエステティシャンとしてのスキルアップや新たなステージにつながるため、無理をしない程度に努力することも必要です。ストレス発散や息抜きをしながら、自分の理想とするエステティシャンを目指しましょう。