選考の書類や面接で自己PRのほかにも自己紹介や志望動機を求められることがあります。志望動機はかろうじて違いがわかっても、自己PRと自己紹介で同じことを話してしまった経験はありませんか?企業にとってこの3つを聞くのには理由があります。まずはそれぞれの違いを確認しましょう。
名前・年齢・大学名(学歴)+履歴書に記載した内容を簡潔に知ってもらうものです。
自分の強みやセールスポイントを、エピソードを織り交ぜながら企業にアピールするものです。
自分がその企業を志望している理由と入社後にやりたいこと・どのように活躍するかを伝えるものです。
このようにして見ると、自己紹介と自己PRが違うことがわかりますね。企業は自己PRを聞くことで、あなたがどんなことを得意なのか、今後この企業でどのように活躍できるのかということを知ろうとしています。
自己PRは企業に自分を売り込むためのものです。企業側の目線で「どんなPRをされたら採用したくなるか」と考えるのがポイントです。そのためには企業研究も欠かさずにしましょう。企業の理念や求めるものと自分自身がどのようにマッチして、その環境でどのように活躍できるかを伝えるには以下の3つの軸が基本となります。
①自分の強み
②強みの根拠となるエピソード
③企業にとって自分を採用するメリット
ただ自分の良さを並べるだけではなく、②の根拠と③の採用するメリットの要素を入れることで、企業の担当者の目に止まる内容になります。美容業界だけではなく他の一般企業の選考の際にも同じようにまとめることができますね。
2、伝わりやすい自己PRのまとめ方を踏まえて実際に自己PRを考えてみましょう。いきなり文章にするのではなく、まずは①~③に当てはまるように簡単に箇条書きにするとまとめやすいです。
①自分の強み
・コミュニケーション能力がある
②強みの根拠となるエピソード
・アパレルでバイトをしていた時のエピソード
・お客様との会話の中でどんなものを求めているかを見つけ提案するように心がけた
・その結果、常連のお客様が増え1か月で○○万円の売り上げに貢献できるようになった
③企業にとって自分を採用するメリット
・お客さまに本当にあったものを提案することでブランドのファンを増やすことができる
それでは、箇条書きで上げた内容に詳細を加え文章にしましょう。
文章は結論から書くと、読み手に伝わりやすくなります。また、文章が苦手という方は例文のように文章に見出しを付けると結論が伝わりやすくなります。
<負けず嫌いのおかげでレギュラーに抜擢>
私は、自分を負けず嫌いな性格だと考えています。学生時代はテニス部に所属しており、毎日練習をして夏の大会を目指していました。でも、1年生の時には目標だったレギュラーに選ばれることができず悔しい思いをした経験があります。それからメンバーに選ばれるために、コーチに自分の弱点を指摘してもらったり、先輩に練習を見てもらったりして努力をしました。その結果、部内で成績が上がり、冬の大会では見事にレギュラーメンバーに選ばれることができました。
この性格を仕事でも活かしてより良い美容部員になり更によい店舗づくりに貢献できるように活躍したいです。
<先回りをして考えること>
私は3年間、営業事務として働いてきました。主に請求書の作成や営業資料のデータ集計の仕事をしておりました。営業の方に依頼されたものをただこなすだけでなく、どんなグラフにしたらプレゼンがしやすいか気を使ったり、さらに資料に説得力が出るようなデータを調べて添えたりするなど、先の先を考えるよう心掛けていました。そうすることで、社内の方が大手の案件など大事な取引先の際には私を頼ってくれるようになりました。
御社で働かせていただく際にも同様に先の先を読んで、お客様が気持ちよく過ごせる接客を心がけてまいります。
「自己紹介」「自己PR」「志望動機」の3つをしっかりと使いわけることがまずは第一歩です。内容を盛りすぎてしまうことはNGですが、謙遜をする必要は全くありません。ここでは謙虚さよりも自分自身の良さを短い文章・時間の中で知ってもらうことが最優先です。
例えば、あなたがファンデーションを買う際に「カバー力があるもの」「ナチュラルに仕上がるもの」「保湿力があるもの」などの特徴をチェックした経験はないでしょうか?自己PRもそれと同じようなところがあります。企業に自分がどんなことができるかを知ってもらうために自分の特徴を挙げて知ってもらいましょう。あなたの良さを企業にうまく売り込んでくださいね。